バイブコーディングと「LP の没個性化」とは
バイブコーディングは、Claude Code・Cursor・Codex のような AI コーディングエージェントに「こういう LP を作って」「ここのデザインをこう変えて」と自然言語で指示し、コードをほぼ書かずに Web ページやアプリを組み上げるスタイルの俗称です。
これらのツールが学習している知識やテンプレートが似通っているため、出力される LP は次第に 似たような構造・配色・あしらい に収束しやすいことが現場で言われ始めています。たとえばコーチング・スクール・ 教材系の LP は、
・ヒーロー(ファーストビュー)→ 課題提示 → カリキュラム → 受講者数の数字 → 料金プラン → CTA(予約フォーム)
という「型」がほぼ共通で、配色もモノトーン+差し色 1 色に落ちつくことが増えています。中身(プログラム)が良くても、並んだときに識別されないという問題が出るわけです。
何を差別化レイヤーに使うか
提案されているのは AI 編集動画 です。ここで言う AI 編集動画は、
・AI でナレーション台本を生成 → AI 音声で読み上げ → AI で自動編集
・既存素材(画像・テキスト)を AI ツールに投げて自動で動きをつける
・AI 動画生成モデル(Sora 系・Runway 系・Pika 系など)で短尺カットを作って LP に埋める
といった、「企画から映像化までを AI に大きく寄せた動画コンテンツ」 の総称と捉えるのが自然です。
なぜ動画が効くのかというと、
1. 静的レイアウトのコモディティ化を、動的要素で一段ずらせる
2. 動き・声・テンポは LP テンプレートでは複製しにくい
3. 理解の負荷を下げる(特にコーチング・教材・SaaS のような
「説明しないと価値が伝わらない商材」と相性が良い)
という三点があります。コードで差別化しようとすると AI に押し戻されてしまうけれど、動画で差別化すると AI もまだ追いついてこない、というレイヤー選びの話です。
実例で確認する
実際に AI 編集動画を組み込んだサンプル LP として、
・<https://uravation-coaching-lp.vercel.app>
が公開されています。Claude Code を使ったコーチングプログラム(12 週間で経営層が AI 業務自動化を学ぶ)の LP で、構成自体は
・ヘッダー(予約・詳細リンク)
・12 週間プログラムの概要
・対象者の 3 パターン
・カリキュラム(3 フェーズ)
・受講者数・導入実績の数字
・料金プラン(標準・モニター)
・CTA(無料診断面談)
という、コーチング系 LP として典型的な型に乗っています。型は型のままに、AI 編集動画というレイヤーで差を作るやり方を、実物で確認できるのがポイントです。気になる方は手元のスマホ/PC で実際に開いて、 型の同じ他社 LP との「ぱっと見の違い」を比べてみてください。
自分の LP に取り込むには
非エンジニア・小規模事業者が真似する場合のステップ感は、おおむねこうなります。
1. 既存 LP の型はいじらない。型はバイブコーディングで作ったまま
でよい(Claude Code・Cursor などで生成したテンプレで OK)。
2. 動画を入れる場所を 1〜2 箇所だけ決める。最有力は
ファーストビュー直下(最初の 3 秒で伝える)と、料金プラン直前(迷っている人の背中を押す)。
3. AI 動画ツールを 1 つに絞って試す。たとえばナレーション系
(AI 音声 + 自動編集)から入ると、動画素材そのものを 0 から作るよりハードルが低い。
4. 30 秒〜60 秒の短尺から始める。長尺は離脱を増やすので、
まずは「LP のサマリを動画でも一度言う」くらいの粒度。
5. ヒートマップやクリック計測で、動画の前後で滞在時間 / CTA
クリック率に差が出るかを見る。
ここまで来ると、コードを書かない LP 制作 + AI 動画だけで、「他社と並んでも自社が拾われる LP」を作る現実的なラインが見えてきます。
注意点・限界
・AI 動画の品質には差がある。粗い動画はかえってブランドを毀損するので、最低限音声品質と尺だけは妥協しないほうが安全。
・どの AI 動画ツールが「正解」かは、まだ収束していない。今回の実例でも具体ツール名までは公開情報からは特定できないため、自分の手元で 2〜3 ツール試して比較するのが現実的。
・動画=差別化 は今この瞬間の話。バイブコーディングと同様、 AI 動画も今後コモディティ化する可能性が高い。「いつ差別化レイヤーを一段ずらすか」を継続的に考える必要がある(次は音声 / 体験 / 対話型 UI などが候補)。
・法務・著作権面では、AI 生成素材の 学習データ由来の権利問題はまだ国・サービスごとに揺れている。商用 LP に載せる前に、利用する AI ツールの利用規約と商用利用範囲を確認しておくこと。
参考
・実例 LP: <https://uravation-coaching-lp.vercel.app>
・元となった X 投稿(公開情報の一次ソース): <https://x.com/SuguruKun_ai/status/2052010470329184625>
